自分でする補整です。=自装
まい吉の考えですが、
「補整とは、体の線を整えて衣服を着た姿を美しく、更に魅力的に見せる手段。」ではないかと。
和装、洋装共に目的は同じですが、違うのは何を美しさの基準とするかですね。例えるならコーラの瓶とこけしさん。
パターンも違う。平面と立体。直線とカーブ。
では、詳しく見ていきましょう。
なぜ補整をするのか?
一般的に考えれば着姿が美しくなるから。
着物は四角形を縫い合わせたものです。平面的な1枚の布を体に沿わせ、紐類だけで着付けます。
洋服の様な⽴体裁断ではありません。だから、なるべく体の凸凹は滑らかにした方が着易い、着崩れしにくいのです。
いわゆる”寸胴”とか”こけし”さんの様な体型です。
補整具は汗を吸収し、紐の⾷い込みを防ぐという利点もあります。
補整をするかしないか、良く意見が分かれるものですが、「必要ならする。」ぐらいに考えておけば良いと思います。
洋装でガードルやコルセットで体型を整えるのと同じことです。着姿が美しければそれで良いのです。
ブラにパッド入れますよね?その反対です。
美しさには必ず黄金比というものがありますしね。
礼装はキリっと、ビシッと決めたいですが、普段きものはリラックスして着たいものです。
必要に応じて取り入れましょう。
補整が必要な場合とは?
- 猫背または鎖骨がくぼんでいて衿がパカパカ浮いて体に乗らない。
- 肩の高さが微妙に違う。
- バストが大きく衿合わせが上手くいかない。
- ウエストがくびれていてバストとの差が大きい。
- 背中のくぼみが大きい。腰が反っている。
凸を平らにするか、凹を埋めるか判断します。
ピンクはくぼみがあれば埋めて補整する箇所です。
青は押さえて補整、ピンクは埋めます。
着物的理想体型です。
先ずは下着で補整する
和装ブラをする目的は何ですか?
③番です。
タオル・コットン・ガーゼを使い、押さえながら胸を平らにと言うか鳩胸風にウエストまでなだらかにつなげるやり方は着せ付けの技術ですね。
自装の場合はタオルはちょっと難しいので晒(さらし)を巻くこともあります。でも、時間かかりますからね。ご自分の場合は和装ブラでパパッとバストメイクをしちゃいましょう。
鎖骨パッドもついていますから便利です。ジッパー式、ホック式、かぶるタイプとあります。
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また、裾よけの晒部分もある程度の補整になります。その上に肌襦袢など上物も着ます。
さらに着物の折り上げる余った布も補整になるので、ウエスト及びヒップパッドを付ける時は付け過ぎないように注意しましょう。
タオルの補整:折り方
ここでは簡単なタオルの補正を紹介します。お年賀などで頂く薄⼿の白いタオルが最適です。
a. 1 枚目のタオルは横方向に置く。
b. 横⻑に半分にする。
c. 2 枚目のタオルも横方向に置く。
d. 両端を中心に向かって折ります。中心は少し間を開ける。
e. さらに半分にする。
f. e.の下の端が少し出るようにb.を上に置く。
g. f.の上の部分を下に折り下げ3 段階の厚みをつくる。折り返した“わ”の部分をクリップで止めておく。
*ウエスト周りの補整が必要ない人はa のタオルを晒(さらし)に変える。自分サイズに裁断したものを使⽤するとすっきりして厚みも出ません。
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タオルの補整:腰周りの付け方
1、クリップが背中心にくるようにタオルを背に当てる。
2、タオルをウエストに巻き、前中心で紐の真中と一緒に止めておく。(タオルがちょっと短めです。)
3、 紐を後ろで交差させる。
4、紐を前で二回からげる。
5、紐端を交差させ胴の紐に挟む。
6、クリップを取って完了。
ポイントは・・・
補整の紐はきつく締めず、体に当たるくらいにします。 また、正面から背に向かって斜め上になるように巻きます。 着付け時に胴に巻く紐は必ずタオルの上を通るようにします。 厚いタオルは段差ができるのでごく薄いタオルを使⽤します。 巻きすぎてウエストが太くならないように気を付けて下さい。そのような時は背中のくぼみに当てるだけでも十分です。下着の重ねばきや着物の余分な布も補整になるからです。 補整専⽤に作られたパッドも市販されているので必要に応じて活⽤しましょう。 |
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鎖骨周りの補整
鎖骨の窪みにはパッドやコットンを使⽤します。写真はパッドを半衿⽤テープで付けています。自装ではタオルの補整はどうしてもずれるので難しいです。
胸の段差を埋めるには三角に折ったミニタオルを使⽤します。
この肌襦袢はサイズが小さいですね。胸が被るのがベストなので。
こちらのボディさんはスレンダーですが、やたら肩幅が広いです。その分生地が取られるのでしょう。
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