角出しと言っても人それぞれ、いろいろな結び方があります。
ここでは一番簡単な、最後にテをお太鼓に通す方法をご紹介します。
それは「銀座結び」という方もいます。見た目は同じです。
帯枕無しで気軽に結べるお太鼓系の帯結びです。
特徴は・・・
- 帯枕を使わないので夏には背中が涼しい
- 粋である
- お太鼓部分を閉じたり開いたりと色々な表情が出せる
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下準備
名古屋帯・帯締め・帯揚げ・ガーゼ・仮紐1本・(クリップ)をご用意ください。
名古屋帯の仮だたみはできていますか?
帯揚げは6~8等分に折り、ご自分の身長分の長さのガーゼと一緒にゴムでまとめておきます。
帯を胴に巻く
テを肩に置き、帯を巻きながら締めていく
1.テを取り、ワを外側に肩に掛ける。テ先を置く位置によって腹柄の出方が変わる。青は左、黄は真中、赤は右になる。全通柄は帯の長さを考えて。
帯の腹にある柄の出し方に特に決まりはありません。左右中央とお好きな場所に合わせましょう。左右の場合は柄の中心をバストトップの位置に合わせます。
2.帯板に沿って胴に1回巻く。常に帯下がワになる。
3.★印を親指と人差し指で取り★印の帯下線背中心まで引く。
4.★から★まで引く間に、右手は帯下線を持って引きを調節する。次に★★印の指はそのまま固定し、右手は斜め前に引き、帯を締める。
5.ベルトなしの帯板はここで挟む。
6.一巻き目に沿って二巻き目を巻く。
テ元とタレ元を折り上げ、結び目にする
7.テを背中側におろして左端(ワ)を持つ。
8.持ったまま背中心よりも右に移動させる。そのまま手を下にずらす。
9.帯を持った手を背中心より左に移動させる。
10.手をその場に固定し、右の帯を斜め前に引き、帯を締める。
11.左手で帯下線をしっかり押さえつつ、右手を離し右の帯の裏へ持っていき、点線で折り上げる。白←矢印の帯の角が出ていたら内側に折り込む。テもワが帯下線に来るように折り上がっている。
12.右左の帯を同時に折り上げつつ、右手を帯上線まで持ってくる。利き手を使うために持ち替えても良い。
13.帯上線の少し下に仮紐を通しタレ元を押さえる。
14.前に持ってきて胴帯の上でしっかり仮結びする。
テを前に預ける
15.テを十分に引き、前に持ってくる。テ先がバストトップの位置かそれより少し長い程度に合わせる。
16.テを脇で半分になるように折りあげる。
17.テは折り上げて前に挟む。クリップを使っても^^
お太鼓を作る
タレ元を広げ、お太鼓の上線を決める
18.背中にある帯の根元を三角に折り、きれいに開く。縫止まりが頂点に来ていると理想的。
19.三角を片手で押さえ帯を折り上げやすくする。クリップはお太鼓の上線になるところ。クリップをガイドにタレを折り上げる。
20.折り上げて柄を合わせたら手で支え、一方の手でガーゼと合体した帯揚げの中心を持つ。
21.ガーゼと帯揚げを前に持って行く。お太鼓の線はきれいか確認する。
22.先にガーゼを上から前に引きつつ手を上下させ、脇を締める。
23.前中心を避けて、ガーゼの紐を2回からげて片輪で結ぶ。結んだらガーゼを前に一度引き、帯板と伊達締めの間に下に押し込むようにしまう。
24.帯揚げは仮結びし邪魔にならない場所に挟んでおく。ガーゼを結んだので仮紐を外す。その仮紐は袂にしまっておくか、再び取りやすい場所へ戻す。
お太鼓を決めてタレ先をとる
25.帯締めの中心を手に取る。
26.お太鼓部分を作る。帯締めをお尻の一番高い所(か少し上)にあて、帯端を持って布目を通す。
横から見たところ。↓
27.後に浮かせて指を使い、タレを少しずつ折り込んでいく。ある程度折り込んだら手を持ち替え更に折り込む。
28.タレは一重太鼓より少し長めにする。10㎝くらい。指を使い長さを調節する。
29.タレ先の位置を決めたら胴の帯幅3分に1の高さに持っていく。
帯締めを結ぶ
30.緩めないように帯締めを結ぶ。
詳しくは名古屋帯で一重太鼓を結ぶ:帯締めと帯揚げを仕上げるをご覧ください。
動画もございます。
テをお太鼓に通す
31.前に預けておいたテを外す。脇をきれいに広げる。
32.テを折り返し、お太鼓のすぐ下に差し込む。
33.お太鼓部分とテを整える。
34.テはそれぞれ5㎝前後お太鼓部分から出し、お太鼓の下線に沿わせる。太鼓線はきれいに出たか、柄は良い位置にあるか確認。
35.横から見たところ。
さあ、いよいよ仕上げです。帯揚げ、頑張りましょう。
帯揚げを結ぶ
36.帯揚げを本結びにする。
詳しくは名古屋帯で一重太鼓を結ぶ:帯締めと帯揚げを仕上げるをご覧ください。
動画もございます。
32.帯揚げの出具合をお好みに整え、全体を確認する。着上がりチェックへ。
前中心で半衿と衿の交点、帯揚げ、帯締めの結びを一直線に揃えます。
はい、これで簡単な角出し(銀座結び)完了です。
草履をはいてお出かけしましょう!