着付けを仕事とする者にとって年に一度のスペシャルイベントと言えば・・・
成人式!
今回デビューする着付師さんも多いはず。
最初はドキドキ、上手くできるかな?心配が先に立ちます。
でも大丈夫!(一週間前でもね!)
一つの結び方でヒダを変えると全く印象が変わることが分かれば、焦りも消え、自信にもつながります。
あとはあなたのセンス次第です。
落ち着いて頑張って!
以下は参考例です。
基本形 スタンダードな文庫系+ヒダモチーフ
まず、基本形。スタンダードな文庫系です。
スタートは柄どまりを左脇に、胴に二巻き、タレを上に結びます。
三重紐は結んでおきます。
タレ先身幅を折り返し三山ヒダを作り、リボン小とします。
ゴムで止め、三重紐2番目に通します。
タレ元を開き、残りのタレでリボン大を作ります。
両端の布目を通し、揃えます。
三山ヒダを作ります。
左羽根を一番目のゴムで、右羽根を二番目のゴムで止めます。
結び目を持ち上げて、帯上線を土台に帯枕を斜めに差し込みます。
高さと立体感が出ます。
テ先に手幅で5枚の扇ヒダを作り、三重紐3本目(いちばん奥)に入れます。
帯締めを結び、それぞれのリボン、ヒダを整えて仕上げます。
基本形アレンジ
似てるけどヒダを変えただけの微妙に違うアレンジ。
タレ先に屏風ヒダとテ先に六枚ヒダ。
基本の結びと花モチーフ+別ヒダでアレンジ
テ先でお花の様なモチーフをプラス。お花に飾り紐等で花芯を入れてもカワイイ!
裏を向けて半幅に折り三枚ヒダを作る。
ゴムで止めてから三重紐の3番目のゴムに入れます。表に開いて形作ります。
帯締めを結び、全体を整えます。
基本の結びと薔薇風モチーフ
そしてちょっと上級の薔薇のような花のアレンジ。
葉はバイヤスヒダ。リボン大は立てます。
タレ先をあらかじめ少し折り返してくるくる巻き、花芯を作ります。
ゴム止めする時、気持ち小さめにしてください。
続きのタレを折り返し、包むようにふんわりと巻きます。
ふんわり感を残しつつゴムで止めます。
テ先のバイヤスひだの葉は一番上の三重紐のゴムに入れます。
それぞれ整えて仕上げます。
着付師の腕を上げるには場数による経験とそれ以上の練習と研究だと思います。
着付師デビュー戦、心からの成功をお祈りしています。
*参考文献:振袖美人2018 「美しいキモノ」臨時増刊号