着付けを習い始めた時に「身丈?着丈?うーん、何が違うの?」と思ったことはありませんか?
着物は背中の長さが2つあります。
時々 “身丈”と “着丈”を混同してしまうことがあります。
着物を買うときや縫うときに違いを知ることはとても重要です。
それでは、明確にしましょう。
身丈とは?
羽織ると女性の着物は自分の体より長いですね。
その長さが身丈です。
着物の仕上がり寸法です。
リサイクルで購入した銘仙。
背身丈が139.5センチ、肩身丈が143.5センチです。
おはしょり出すなら小柄な方、対丈で着るなら165センチ以上の方でしょうか。
着丈とは?
着る時に背中心を合わせたら、次に裾を決めますね。
はい、それが着丈です。
いわゆる着用時の丈です。
女性着物の着丈は自分で調節できます。
着丈は対丈とも言います。ジャストサイズの丈ですね。
男性着物は対丈で仕立てて着ます。
おはしょりはありません。
やっぱり着丈にも背着丈と肩着丈があります。
おはしょりが出る身丈は?
身丈の長さはほぼ身長ですが、背身丈と肩身丈があります。
背身丈は衿付けから裾まで(いわゆる背縫いの長さ)、肩身丈は肩山から裾までの長さです。
仕立ての場合は肩身丈で裁断します。
身長=肩身丈=X+25センチ X=着丈(対丈)=身長×0.84 |
身丈が重要なのはアンティーク着物を買う時です。
羽織った時に、身丈が手幅分余っていれば十分おはしょりが取れますよ。
おはしょり取れなければ対丈で着てしまいましょう。
着丈の長さが変わる場合
着丈は長襦袢やコートを誂える時に必要です。
長さは身長の8割程です。
やはり肩着丈と背着丈では差があるので気を付けてください。
既製品の長襦袢は大体は背身丈で表示されていますね。
S:127㎝ M:130㎝ L:133㎝ LL:135㎝
(*メーカーによって多少異なります。)
注意すべきことは、同じ着丈でも着る人の体格によって長さが違ってくることです。
痩せ型の方、体格の良い方、メリハリボディの方では、同じ着丈でも裾が長くなったり短くなったりします。
腰紐をすると少し着丈が上がる場合があります。
その時は少し長めに合わせます。
着物の場合、着丈は着方や*TPOによっても変わりますね。
正装の場合は着丈を長めに取ります。
草履の台が高くなりますからね。
まい吉は着物で着せ付けをする時や茶道体験講師の時は短めにします。
それに雨の日もね。
身丈と着丈、その違いは分かりましたでしょうか。
*TPO:和製英語。Time (時)Place(所)Occasions / Opportunity(場合)時・所・場合にふさわしい服装をしようという概念。