知っておけば効率よく身に付けることができる、3つの秘訣があります。
- 着物の構造を知る、自分のサイズを知る
- 着付け小物の役割を知る
- 手や指を道具として使い、その動きの意味を知る
また、「着付けのキーワード」があります。
引く。包む。結ぶ。
着付けの基本動作に含まれます。
「折り目正しく。」、「辻褄を合わせる。」は着物から出た言葉です。
*「辻」は裁縫で縫い目が十文字に合う所。「褄」は着物の裾の左右が合う所
これらもまた着物を着る上で重要になります。
合うべきところをきちんと合わせると上手く行きますよ。
ぜひ、頭の隅に置いておいてくださいね。お稽古していくうちに分かってくると思います^^
それでは、詳しく見ていきましょう。
着物の構造を知る、自分のサイズを知る
着物の構造を知ることは大切です。
着物はとてもシンプルな構造で長方形をつなぎ合わせて縫われています。また洋服とは違いボタンもファスナーもありません。紐と帯で着付けます。
構造を知ることによって、その部位をどのようにすれば自分に最適なのか自然に理解することができるようになります。
そして辻と褄が合ってくると美しい着付けになります。
身丈と着丈の違いを簡単に言えば、身丈とは“着物の仕上がりの丈(長さ)”です。少し詳しく言うと“着物の背中心の長さ”(背身丈)、または“肩山から裾までの長さ”(肩身丈)です。着丈とは“着物を着た時の長さ”です。
身丈=着丈+25㎝=ほぼ身長 (おはしょりが十分に出る標準寸法です。) 着物をはおった時にその足元から手幅分長ければ十分おはしょりが出ます。 |
自分のサイズを知ることも重要です。
自分サイズの着物は余った布の処理が少なく、容易に着ることができて仕上がりも綺麗です。使用する小物の少なくてすみます。
もちろん、お稽古もはかどり上達も早いです。
身長、裄、腰囲があれば和裁士さんは全体の寸法を割り出せます。腰囲よりも大きいサイズの箇所がある方はそちらを優先します。
着物を誂える時にきもの屋さんに伝えましょう。
また、既製品の着物を選ぶ時の参考にして下さい。
裄の測り方:首下のぐりぐりから手首のぐりぐりまで、①→②→③の順番に測る。人間の体は左右対称ではないので反対側も測ってみる。差が出た場合は平均値を採用します。
*メーカーによって既製品のサイズは多少異なります。
着付け小物の役割を知る
「着付けの本 普段きもの」を自分で着る時に必要な小物は・・・
- 足袋
- 下着(肌襦袢、裾よけなど自由選択)
- 長襦袢
- 半衿(長襦袢に装着済みのこと)
- 衿芯(長襦袢に装着済みのこと)
- 紐 5本(補整、襦袢胸紐、腰紐、帯用仮紐2本)
- 着物ベルト(コーリンベルト) 1本
- 伊達締め 2本
- 帯枕
- 帯板(ベルト付き)
- タオル 2枚 または補整用パッド
- クリップ 1個
- 帯揚げ
- 帯締め
*タオル・紐はすべて使わない場合もあります。
こちらに着物と名古屋帯が加わります。お出かけには草履やバッグも忘れずに。
手や指を道具として使い、その動きの意味を知る
まずは手付き(手の向き、押さえ方、指の使い方など)をしっかり見て、その通りに真似してみてください。立ち方など着る姿勢も大事です。
生徒さんの中でもしっかりとやり方を見て、セクションごとに覚えてからその通りにトレースする方は上達が早いです。
割稽古でも最後まで見ずに、途中の早合点で自分でやり出してしまう方は上達が比較的遅いです。(結局後の方を見ていないので途中で分からなくなってしまう。)
着付けのお稽古は自転車や自動車、または語学を習得することと同じです。
大きな目標を決めて、小さなゴールをステップ・バイ・ステップでクリアしていきましょう。
慌てずにゆっくりでいいですよ。
お稽古を楽しんでくださいね!Enjoy lessons!