お気に入りの羽尺で道行コートに挑戦中。
職人らしい仕草ってどんな業種にもあるものですが、
和裁職人さんの「わ、かっこいい!」と思ったのは・・・
カード巻の糸を針穴に通す前や後に、糸を真っ直ぐにするために
”ピン、ピン!”
と、気持ちのいい音を鳴らして糸を弾く(はじく)ところです。
どちらかというと ”ピン” と ”パン”の間くらいの音かな。
この音がたまらなく良い!
私はまだいい音が出せません。
縫い始めるセレモニーの様で好きです。
「よし、縫うぞ!」と気合が入ります。

ところで、職人は道具を大事にしますね。
オリジナルの道具も作ります。
先日行った「東京キモノショー」の”きもの解体新書”のステージで和裁職人の方が言っていた
「(手縫いは)道具に仕事をさせる。針が通りたいところに入っていく。」
非常に興味深い言葉でした。
だから糸を外してもその穴が残らないのですね。
また、「(手縫いには)人のやさしさがある。」
着る人のことを思って仕上げていくのですね。こちらも共感。
「相手を思いやる。」
日本文化に共通する思いかな。
お誂えでは身長、腰回り、裄*がわかれば他の部位のサイズを割り出しますが、そのショーの出演者のツキヒコさんでは20か所も採寸するそうです。(すごい・・・!)
それだけ、体にピッタリの着物ができるわけです。
体験してみたい!
そして自分で自分の着物を縫ってみたい!
*1 裄とは?親指側の手首のぐりぐり(橈骨茎状突起:とうこつけいじょうとっき)から首の後ろのぐりぐり(大椎:だいつい)までの長さ。(いわゆる肩を経由して背中心から手首の長さ。)
縫い直せるように縫うからです。 つまり最初からリサイクルできるような形であり、裁断方法であり、そういう仕立て方をしているからです。 すごいな、着物って! 手縫いだから簡単にほどせ、は縫い(写真)をして洗い張り。 […]